米軍オスプレイ、奄美空港に着陸

2022年05月21日

社会・経済 

奄美空港に着陸した米軍の輸送機オスプレイ=20日午前11時10分ごろ、奄美市笠利町の奄美空港

20日午前10時ごろ、奄美市笠利町の奄美空港に米軍の輸送機オスプレイ1機が着陸した。県などによると、着陸の約10分前に空港管理事務所へ連絡があった。けが人などはなく、民間機の運航を含む空港利用への影響もないという。トラブルの有無など着陸の理由は不明。同日午後7時現在、オスプレイは同空港の駐機場に駐機しており、離陸の予定や見通しなどは伝えられていない。

 

県港湾空港課によると、同日午前9時47分ごろ、沖縄県の那覇空港事務所から奄美空港事務所に「オスプレイが着陸する」と連絡があった。これ以前に空港の利用申請はなかったという。

 

着陸したオスプレイは機体の表示などから、米海軍原子力空母「エイブラハム・リンカーン」の所属とみられる。民間の航空機追跡サイトによると、同機は20日朝に沖縄県宜野湾市の米軍普天間基地を離陸したもよう。防衛省九州防衛局は、事実関係や詳細について調べている。

 

仕事の関係で空港を訪れていた奄美市笠利町の70代男性は「緊急事態での着陸ならやむを得ない」としながらも「安全面には十二分に配慮してもらいたい」と複雑な表情を見せた。

 

米軍のオスプレイ着陸は、2017~18年に奄美空港で相次ぎ、1カ月間、駐機し続けたケースもあった。19年に沖永良部空港、21年には徳之島空港でも緊急着陸した事例がある。

 

国土交通省の統計によると、昨年の奄美群島への米軍機の着陸件数は53件(奄美空港43件、徳之島空港10件)で、県全体(81件)の65%を占めた。