26年4月開所へ 住用地区認定こども園整備 奄美市

2023年04月15日

社会・経済 

住用地区認定こども園の建設予定地=5日、奄美市住用町摺勝

奄美市は2022年度末に「住用地区新設認定こども園基本構想・基本計画」をまとめた。住用町摺勝の市有地に、児童数40人を想定した認定こども園を新設する。地区内の3へき地保育所は新設するこども園に集約。24年度末ごろ着工、26年4月の開所を目指している。

 

現在、住用地区には東城、住用、市の3へき地保育所と3歳児未満を対象とした民間保育施設がある。このうち、市へき地保育所は20年度から休所中。

地区内の未就学児童数は20年度が34人、21年度が38人、22年度が36人。今後、緩やかな減少が見込まれている。

 

17年11月に発生した土砂災害で東城へき地保育所の施設が一部損壊したことを機に、住用地区の保育施設の在り方に関する検討がスタートした。

 

奄美市は22年10月、これまでの議論を踏まえた「住用地区保育施設等あり方基本方針」を策定。同年11月から今年2月までに、学識経験者や住民・保護者代表、保育施設職員、市職員らで構成する保育施設基本構想計画策定委員会を計5回開き、3月に基本構想・計画を策定した。

 

基本構想の理念は「豊かな自然とふれあいながら笑顔輝く子育て環境づくり」。自然環境を生かした保育教育と、子育て世帯からニーズの高い「一時預かり」「延長保育」などの子育て支援事業の充実を目指す。

 

こども園の建設予定地は内海公園敷地内で「三太郎の里」の後背地。園舎面積(想定)は約500平方メートル。発注方法は従来型の設計・施工の分離発注方式と、一括発注方式(デザインビルド方式)との比較検討を23年度に実施。発注方法を決めた上で施設整備を進める。

 

保育施設の集約に当たり送迎などの検討について住用総合支所市民福祉課は「こども園開所までに運営方針を定める必要があり、今後議論していく」としている。

 

認定こども園の整備に向けて同課の川畑博行課長は「これまで議論された意見を大事にしつつ、『子どもにとって最もいい環境』というのを念頭に、一つ一つ課題と向き合い丁寧に取り組んでいく」と話した。

 

奄美市では笠利地区でも認定こども園の新設を計画している。