SDGs浸透へフェス初開催 参加者の交流・連携目指し 奄美市

2022年09月26日

社会・経済 

SDGsの取り組みの浸透などを目指して開かれたフェスタ=25日、奄美市名瀬

奄美市主催の「未来を開く奄美SDGsフェスタ」が25日、同市名瀬の市民交流センターで開かれた。講演や交流会、市内の企業・団体による活動紹介のブース展などがあった。参加者は地域でのSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みへの理解を深め、それらの活動を生かしたまちづくりについて考えた。

 

SDGsは、誰一人取り残さない持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標。17の目標と、169の達成基準で構成されている。

 

同市は今年度、官民一体となったSDGsの推進を目的に、「SDGs推進プラットフォーム」を設立、賛同する企業や個人が会員となっている。

 

フェスタは「プラットフォーム設立記念」と銘打ち、市内でのSDGsの取り組みの浸透を図るとともに、参加者同士の交流・情報交換で協力関係を構築する機会を設けようと初めて開いた。

 

初めにオンライン大学「BBT大学」教授で、地方創生分野に詳しい谷中修吾氏が講演。人と自然が共存共生する社会を目指し、地域づくりの現場でSDGsを実践する「ローカルSDGs」のまちづくりについて、他地域の事例を踏まえて紹介した。

 

谷中氏は「(成功事例は)最初からSDGsのためと言うよりも、自分たちがやりたいことや経営理念に基づいて事業をした結果、たまたまSDGsに合致していたというケースが大半」と説明。

 

その上で「事業創造の道筋には、最初に突き抜けたアイデアを出し、そこに社会的課題(SDGsの達成目標など)を後付けする手法もある。『突き抜け感』が重要なのは、それが地域資源になるから」と助言。SDGsの取り組みを通した、「奄美らしいオンリーワンのまちづくりを進めて」と期待を寄せた。

 

交流会では参加者全員がマイクを持ち、SDGsに関する取り組みや思いを語った。会場では市各課や企業、団体など14ブースが設けられ、それぞれの活動などを紹介した。