「全力プレーで恩返しを」 バスケ代表入り、中学生唯一 朝日中3年の富さん かごしま国体

2023年07月09日

スポーツ

かごしま国体バスケットボール競技・少年男子の部にエントリーする鹿児島県代表メンバーに選出された朝日中学校3年の富啓翔さん=8日、奄美市名瀬の同校

10月に県内で開催される特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」のバスケットボール競技・少年男子の部にエントリーする鹿児島県代表メンバー12人がこのほど発表され、奄美群島から奄美市名瀬の朝日中学校3年、富啓翔さん(15)が選出された。高校生主体のチーム編成にも物おじしない富さんは「自力のみではたどり着けない舞台。周囲の支えに感謝し、全力プレーで恩返ししたい」と意気込み、目を輝かせている。

 

かごしま国体のバスケットボール競技は成年、少年各男女の計4部門で開催し、少年男子は10月12~16日、薩摩川内市総合運動公園総合体育館「サンアリーナせんだい」である。全国各地区から計24チーム分の出場枠があり、トーナメント形式で覇を競う。

 

少年の部の選手は中学3年生、高校1年生と早生まれの高校2年生。鹿児島県代表チームは県本土の名門高校から選抜した1、2年生を主体とし、中学生は富さん1人。身長179センチの強い体幹と好機を逃さない得点力を誇り、攻守で柔軟な動きが期待される。

 

富さんは中学1年から県の強化指定選手として、かごしま国体を見据えた練習や試合、選手選考に臨んできた。代表メンバー入りは先月中旬、学校を通じて伝わった。富さんは「うれしかった。支えてくれている周囲への感謝が込み上げてきた」と振り返った。

 

今後は本番へ向け、代表メンバーでの練習が頻度を増していく。「チームの先輩たちは優しく『積極的に』と背中を押してくれる」と気負いのない様子の富さん。朝日中バスケ部の大久保翼顧問(28)も「貴重な経験。気後れすることなく躍動して」と激励した。