沖永良部3世・田中選手に声援 五輪ボクシング

2021年08月06日

スポーツ

田中選手の祖父・健裕さんとの記念写真を傍らに観戦する太さん(右)と妻の美智子さん=5日、和泊町国頭

 東京五輪ボクシング男子フライ級の準決勝が5日あり、鹿児島県・沖永良部島3世の田中亮明選手(27)に同島からも大きな声援が送られた。試合は惜しくも判定負けとなったが、見事銅メダルを獲得。テレビ観戦した地域住民らは「よく頑張った」と健闘をたたえた。

 

 田中選手の祖父・田中健裕さん(故人)は和泊町国頭出身。田中選手は岐阜県多治見市の出身で、全日本選手権を3回制している。現在は母校の中京高校(岐阜県)に勤務しながら、同校ボクシング部の顧問も務めている。弟はプロボクサーで元世界3階級王者の恒成選手(26)。

 

 祖父・健裕さんの同級生の太英昭さん(78)はこの日、2008年に撮影した健裕さんとの記念写真を傍らに置いて国頭の自宅で妻・美智子さん(79)とテレビで観戦。田中選手が得意の左ストレートを打つと「よし」と歓声を上げて応援していた。太さんは試合後、「銅メダルはよくやった。健裕も喜んでいるだろう」と笑顔で話した。

 

 小中学生などを対象に競技を指導している沖永良部ボクシングスポーツクラブの山田大護代表(37)は「準決勝は気合の入った戦いですごかった。島につながりがある田中選手がオリンピックでいい結果を残したことは、島の子どもたちにもいい刺激になる」と話した。