宇検で孤立集落解消 瀬戸内も懸命の復旧作業 一部地域で断水続く 奄美大島

2023年06月24日

自然・気象

県道79号須古―部連間の復旧作業。23日夜には片側通行となり、一般車両も通行可能となった=23日、宇検村

20日から21日かけて断続的に降り続いた激しい雨で崖崩れなどの被害が多発した奄美大島では23日、各地で復旧作業が進んだ。懸命の作業で、前日まで宇検、瀬戸内の2町村で九つあった孤立集落は23日夜までに宇検側で解消された。瀬戸内側でも解消に向けた作業が進んでいる。停電は22日午後11時で解消されたが、一部地域で断水が続いている。人的被害は引き続き報告されていない。

 

県によると、23日午後3時現在、家屋の浸水被害は奄美市、宇検村、大和村、瀬戸内町で計75棟(床上18、床下57軒)。崩土・冠水などによる交通規制箇所は県管理道路で14箇所。

 

崩土によって、宇検村では6集落(平田、阿室、屋鈍、部連、名柄、佐念)が孤立状態だったが23日午後6時半ごろまでに、片側通行にするなどして暫定的に解消された。

 

瀬戸内町では同様の理由で3集落(花天、管鈍、西古見)が孤立状態。同町久慈からの県道と宇検村に通じる林道などで復旧作業が進んでいる。

 

奄美大島一円で路線バスを運行する「しまバス」は24日、宇検村の屋鈍線(湯湾―屋鈍)を終日運休する。

 

県道名瀬瀬戸内線の大和村名音―今里の規制は23日午後6時に解除された。

 

停電は22日午後11時ごろ解消された。瀬戸内町の勝浦で続いていた断水は23日午前8時ごろ解消。一方、油井では約30世帯の断水が続いており、町が給水などで対応している。

 

瀬戸内町は23日午後、西古見、管鈍、花天の3集落に物資を船で輸送。54人分の2日分の非常食を届けた。