アイヌ、与論、沖縄の芸能一堂に

2014年11月12日

芸能・文化

アイヌ、与論、沖縄の民俗芸能が披露されたチャランケ祭=8日、与論町のサザンクロスセンター前広場

アイヌ、与論、沖縄の民俗芸能が披露されたチャランケ祭=8日、与論町のサザンクロスセンター前広場

 チャランケ祭2014inヨロン(同実行委員会主催)は8日、与論町のサザンクロスセンター前広場で開催された。東京、沖縄などから13団体が集まり、アイヌ、沖縄、与論の民俗芸能などを披露。約9時間の長丁場だったが、多くの町民や観光客らが次々と訪れ、祭りを楽しんでいた。

 チャランケはアイヌ語で「談判、論議」の意味があり、社会の秩序維持の方法。祭りは正午、カムイ(神)に感謝と祈りをささげるアイヌの儀式「カムイノミ」で開幕。地元からは町舞踊団やゆんぬ太鼓、ゆんぬエイサーが出演したほか、与論十五夜踊では保存会と共に与論小児童の出演もあった。
 夜は川畑アキラやキャッチ&リリースのライブライブなどがあった。祭りの最初と最後には、参加全団体の共通演目として沖縄の「シタク」を披露。ほら貝やかね、太鼓、声を響かせ、祭りを盛り上げた。最後は全員で行進しながら地主神社に入り、祈りをささげた。
 チャランケ祭は日本全国の民俗芸能披露と継承を目的に東京都中野区で1994年から開催し、今年で21回目。与論島では初開催で、実行委員長の沖隆寿さん(31)=与論町出身、東京都在住=は「いろんな地方から集まった人たちが地元の気持ちを忘れずに、年1回集まり、確かめ合おうという気持ちで続けている。与論の人々の協力で無事開催できてよかった」と語った。