クワズイモ○ 芭蕉×!?/方言教訓「ばじ」論争に

2016年03月05日

芸能・文化

葉が広く強度があり、方言教訓の内容にふさわしいとされるクワズイモ

葉が広く強度があり、方言教訓の内容にふさわしいとされるクワズイモ

 奄美群島の方言に「心持ちなりや 芭蕉ぬ葉ぬ広さ」―と紹介されている教訓がある。しかし、昇曙夢著「大奄美史」(奄美諸島民俗誌)では、「心持ちなしゃ ばじぬ葉ぬ廣く―」と掲載している。「ばじ」はクワズイモの意。現在、さまざまな教訓に芭蕉が用いられており、島唄関係者などで論争が起きている。奄美市名瀬で三味線教室を開く森山博勝さんや島唄者の生元高男さんらは「文献などを見ると昔の人は『バジ』『バジャ』と言っていたが、いつのまにか『芭蕉(バショウ)』に変わってしまっている。方言教育は素晴らしい。ただ、正しく伝えなくてはいけないのではないか」などと話している。