奄美合同訓練、一部公開へ 米陸軍と陸自「島民の理解得るため」

奄美駐屯地のグラウンドで03式中距離地対空誘導ミサイルの発射装置の方向へ小銃を抱えて走る米兵たち=18日、奄美市名瀬

奄美駐屯地のグラウンドで03式中距離地対空誘導ミサイルの発射装置の方向へ小銃を抱えて走る米兵たち=18日、奄美市名瀬

 陸上自衛隊西部方面総監部は18日、非公開で行ってきた米陸軍との合同訓練「オリエント・シールド19」の奄美での訓練の一部を、報道陣に公開すると発表した。これまで陸自は共同訓練の公開は「手の内を明かすことになる」として非公開にしてきたが、情報の保全上問題のない部分を選び「島民に理解してもらうため」と公開を決めた。

 

 西部方面総監部によると、公開されるのは奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊)で行っている共同警備訓練のうち、情報の保全上問題のない場面。具体的には、陸自と米陸軍が警備要領を調整する場面や、屋外で陸自の防護要領を米兵が研修している様子を予定している。

 

 陸自はこれまで、奄美駐屯地で行う共同警備訓練について「駐屯地や火砲を警備するという訓練の性質上、公開すると手の内を明かすことになる。これまで他の駐屯地でも公開したことはない」と回答。島民への説明については「地元自治体にはきちんと説明してきている」とした上で、「なんらかの方法を考えている」としてきた。

 

 今回一部を報道公開することにした理由について「もともと検討していた。奄美駐屯地や瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)の開設から日が浅い中、米軍が来ることもあり、より地域の方々へのご理解を得るための努力の一環」としている。

 

 18日、陸自奄美駐屯地では、米陸軍兵と陸自隊員が初の共同警備訓練を行い、奄美での本格的な実動訓練を始めた。

 

 午後1時半ごろ、陸自隊員や小銃を手にした米兵ら合計約20人がグラウンドに集合。陸自隊員は、グラウンドに配置された防空用ミサイル「03式中距離地対空誘導弾(中SAM)」の発射装置を、発射する態勢に動かしたり、小銃を抱えて中SAMを防護する姿勢をとったりしていた。

 

 米兵は臨時に設置した指揮所のような場所で打ち合わせをしたり、小銃を抱えた2人組がグラウンド内を歩いたりして警戒。時折方角を確認するように指をさしたり、伏せて小銃を構える姿勢をとったりするなど、駐屯地内の警備をする様子が見られた。

 

 陸自によると、19日は米陸軍兵士の第3陣が奄美入りを予定。午前10時~午後2時、陸自大矢野原(おおやのはら)演習場(熊本県上益城郡)から米軍ヘリ2機で、兵士約20人を乗せて奄美駐屯地入りする予定。現在奄美駐屯地に駐留している兵士約20人を乗せ、同日中に大矢野原演習場に戻ることにしている。