殉職隊員の冥福祈る 陸上自衛隊ヘリ事故 十三回忌、最後の慰霊祭 徳之島町

遺族や自衛隊員、地元の関係者が参列して4人の冥福を祈った十三回忌慰霊祭=16日、徳之島町山

遺族や自衛隊員、地元の関係者が参列して4人の冥福を祈った十三回忌慰霊祭=16日、徳之島町山

 【徳之島総局】救急搬送の要請を受けた陸上自衛隊のヘリコプターが徳之島の山中に墜落した事故で、隊員4人の十三回忌慰霊祭(実行委員会主催)が16日、徳之島町山公民館広場の慰霊碑前であった。遺族や自衛隊、地元住民など約200人が参列し、離島の救急医療に尽力し殉職した4人の冥福を祈った。遺族の意向もあり、十三回忌が最後の慰霊祭となった。

 

 事故が発生したのは2007年3月30日。陸自の第1混成団(那覇市)に属する建村善知1等陸佐、坂口弘一2等陸佐、岩永浩一陸曹長、藤永真司陸曹長の4人は鹿児島県から急患搬送の要請を受け、輸送ヘリで那覇から徳之島へ急行。視界不良で針路を変更し、徳之島空港に向かう途中に天城岳山頂近くの山中に激突した。

 

 慰霊祭では、実行委員長の高岡秀規徳之島町長、陸上自衛隊第15旅団第15ヘリコプター隊の坂本貴宏隊長がそれぞれ慰霊の詞を述べた。高岡町長は「人命救助という崇高な任務を最期まで全うされた雄姿に、我々は感謝の念を持ち続け未来永劫忘れてはならない。悲惨な事故を二度と繰り返さないよう、離島医療体制の充実に取り組む」と述べた。

 

 引き続き献花が行われ、参列者は花を手向けて静かに合掌し、4人のみ霊を慰めた。遺族を代表して建村一佐の妻・美代子さん(65)=沖縄県糸満市=は「事故から12年が過ぎ去ろうとしている今でも、命日が近づくと気持ちが不安定になる。節目節目の行事に皆さんから温かい支援のおかげで私たちの気持ちも癒やされ、誇りを持って暮らすことができる」と謝辞を述べた。

 

 藤永陸曹長の娘で事故当時1歳だった藤永真央さん(13)=同県うるま市=は「慰霊碑に飾られた父の写真を見て感動した。地元の人たちに父らを祭っていただき感謝しかない」と話した。