鹿大が奄美群島「島めぐり講演会」

群島での研究成果報告などがあった鹿大の奄美群島島めぐり講演会=13日、徳之島町亀津

群島での研究成果報告などがあった鹿大の奄美群島島めぐり講演会=13日、徳之島町亀津

 鹿児島大学の奄美群島島めぐり講演会が13日、徳之島を皮切りに始まった。初回は徳之島町役場会議室であり、鹿大国際島嶼教育研究センター特認教授の鈴木英治さんと農学部助教の平瑞樹さんがそれぞれ、生物多様性と無人航空機(ドローン)の今後の活用法などについて解説。受講者らは群島に関する研究成果に理解を深めた。

 

 鈴木さんは1966年にハツシマカンアオイとされた植物が87年の再同定でトクノシマカンアオイに訂正された事例を示し、「研究の進歩で種名が変わることもあり、確認のために古い植物標本の保存は必要」と強調。

 

 生物多様性の楽しみ方について「普通種を知ってこそ、希少種の価値が分かる」と述べ、身近な植物にも目を向けるよう呼び掛けた。

 

 平さんはドローンを活用し、空撮画像から立体合成画像の作成や高齢化が進む農村部の土地利用の現状把握についての研究成果を紹介した。

 

 今後活用が期待される分野に▽農業▽建設業▽災害対応―などを挙げた。農業用ドローンで農薬散布を行っている徳之島について「スマート農業の先進地。人の手と比べて作業効率も上がるため、活用作物は広がっていくだろう」と述べた。

 

 鹿大は2015年から奄美群島の生物多様性などを研究して教育に生かすプロジェクトを進めており、講演会は研究成果の地域還元を目的に11月まで群島内6会場で実施する計画。徳之島会場では住民ら約30人が受講した。次回は27日、和泊町防災センターである。