お笑い芸人講師に訪問授業 和泊小

2021年12月17日

子ども・教育

認知症の人との接し方について話し合う児童ら=13日、和泊町

【沖永良部総局】県主催の介護に関する訪問授業が13日、和泊町の和泊小学校(福元哲勇校長)であった。県内を中心に活動しているお笑い芸人、仮屋竹洋さん(34)を講師に、6年生39人が認知症の人との接し方などを考えた。

 

県は毎年11月11日の「介護の日」に合わせ、介護への理解促進や介護人材の拡大を目的に県内の小中学校でイベントを実施している。今年度は11校で訪問授業を計画。和泊小での授業は5校目で、奄美群島では初めて。

 

高齢者との交流活動などに取り組んでいる仮屋さんは「認知症になった人も、うれしいや悲しいなどの気持ちはみんなと一緒。でも、分からないことやできないことが多くて、心配している」と指摘。「認知症の人の失敗に気付いたら、優しい言葉で話し掛けてほしい。みんなに助けてもらったら、ほっとするし、うれしい気持ちになる」などとアドバイスしていた。

 

児童たちは「ご飯を食べたお年寄りが、『ご飯を食べたい』と言ってきた時どうするか」をテーマに意見交換。児童からは「散歩に行こうと誘い、話題を変える」「ちょっとだけならいいよと言ってバナナなどを渡す」などの意見があった。

 

授業では、児童の発言に対し、仮屋さんが軽快なトークで盛り上げて笑いを誘う場面もあった。6年生の堀江将幸君(12)は「楽しい授業で認知症の勉強になった。これからはお年寄りにもっと優しく接したいと思った」と話した。