萬田さんが「小農」テーマに講演 瀬戸内町

持続可能な農業「小農」について講演した萬田さん=26日、瀬戸内町節子

 瀬戸内町節子のロビンソンファームで26日、鹿児島大学名誉教授の萬田正治さんによる講演会「今、なぜ『小農』なのか?~持続可能な社会を目指して」が開かれた。奄美大島の農業従事者ら約30人が訪れ、小農の在り方について学んだ。

 

 せとうちんちゅネットワークの主催。同町内の小規模農泊組織が集まり、地域資源を生かした地元のPRを行っている。会場のロビンソンファームは、奄美有機農業研究所(高野良裕社長)が運営する循環型有機農場。地域住民や、都市と農村の交流の場を提供している。

 

 萬田さんは農村で暮らしながら持続可能な農業を研究しており、自身が経営する農園で無農薬農業やアイガモ農法などの普及に取り組んでいる。

 

 講演会で萬田さんは「第1次産業従事者は国内で5%未満。大規模農業だけが重視され、共同体社会としての農村が消滅に向かっている」と農村の現状に警鐘を鳴らした。

 

 小規模な耕作放棄地や兼業農家が増えていることにも触れ「エネルギー消費型の産業としての農業だけでなく、地球の資源を大切に活用する暮らしとしての農業が必要」「第2次・第3次産業従事者も、生活に根付いた『小農』を通して食と農に携わることが大切」と訴えた。

 

 会場に訪れた農家の叶辰郎さん(69)は「自然農法でタンカンやサトウキビを栽培している。農薬や肥料を使わなくてもおいしくて立派な農作物を作ることができる」と話した。