ウミガメの赤ちゃん保護 海洋展示館実習生、ふ化跡調査で 奄美市名瀬
2024年09月19日
奄美市名瀬の奄美海洋展示館で実習中の専門学生大谷美妃さん(19)=埼玉県=が17日、大浜海岸でウミガメのふ化跡を調査中、砂の中から出てきたアオウミガメの幼体(子ガメ)を保護した。この日が実習初日の大谷さんは「写真でしか見たことがなかった保護を実際に体験できて勉強になった」と笑顔を見せた。
同館では市からウミガメの上陸や産卵などの調査を委託され、捕獲の許可も得ている。この日大谷さんは同館の学芸員2人と市の担当者と共に、ウミガメのふ化率を調べるために、ふ化した子ガメの地表への脱出が確認されていた2カ所を調べていた。卵の数を数えるために砂浜を掘り起こしていたところ、砂の中から子ガメが姿を現したため保護した。よく動き元気な様子だったという。
一緒に調査をした同館学芸員の高村洸介さん(27)によると、子ガメは脱出跡を確認した12日より前にふ化したとみられ、地表へ上がったきょうだいに付いて行けず砂の中にいた可能性があるという。大浜ではこうした事例が年に2、3例あるといい、同館では保護した子ガメを飼育し展示している。4歳や5歳で海に放流する。
大谷さんが保護した子ガメは、餌を与えながら様子を見て早ければ今月中にも同館で展示するという。