フタオチョウ発見 沖縄県の天然記念物 奄美市名瀬
2020年08月05日
沖縄県の天然記念物のフタオチョウが奄美大島で見つかった。奄美市名瀬の住宅地で7月、住民の男性が発見し、採集した。男性は「昔はいなかったと思う。今まで見たことがなかったので感動した」と話した。
フタオチョウはタテハチョウの仲間で、羽を広げると約9センチの大型のチョウ。国内では沖縄島に分布。羽の下側の先端にある2対の突起が特徴で、「フタオ」という和名の由来。1969年に天然記念物に指定され、沖縄県では採集が禁じられた。奄美大島では2017年ごろから確認されている。
奄美市名瀬春日町で大島紬の織工房を営む城幸雄さん(66)が7月17日夕方、近くの雑木林で、アカメガシワの葉に舞い降りたチョウを見つけ採集した。チョウに詳しい知人に確認してもらったところ、フタオチョウと分かった。
城さんは子どもの頃からチョウが好きで、機織りの合間に工房周辺で観察を楽しんでいるという。初めて見るチョウに「小学生の頃のように胸がどきどきして手が震えた。羽が壊れないように丁寧に採集した。標本箱に収めて大事にしたい」と話した。