やんばるの自然学ぶ オリジナルバッグも作成 奄美博物館
2023年05月29日
世界自然遺産
沖縄本島北部のやんばるの自然について学ぶワークショップが28日、奄美市名瀬の奄美博物館であった。市内の小・中学生や保護者ら17人が参加。公益財団法人沖縄こどもの国(沖縄市)の飼育員、中村智映さんが講話し、ヤンバルクイナをはじめとした琉球弧に生息する珍しい動物たちを紹介した。オリジナルのトートバッグ作りにも挑戦した。
ワークショップは、2021年7月に世界自然遺産登録された奄美とやんばる(沖縄本島北部)の両地域の自然について理解を深めてもらおうと、奄美博物館と沖縄こどもの国が共催。
国指定特別天然記念物のヤンバルクイナは沖縄本島北部のやんばる地域だけに生息する飛べないクイナ。
沖縄こどもの国では交通事故などに遭い、野生に戻れなくなったヤンバルクイナを飼育(域外保全)している。
中村さんは写真や動画を使い、ヤンバルクイナの生態などについて説明。交通事故死などアマミノクロウサギとの共通課題にも触れた。ヒージャー(島ヤギ)、ヨナグニウマ、島ウヮー(ブタ)といった琉球弧の在来家畜も紹介した。
トートバッグは奄美、沖縄の植物の葉を利用した「葉脈スタンプ」を使って絵柄をデザイン。最後にヤンバルクイナのスタンプを押してオリジナルバッグを完成させた。
市小6年の東田いちかさん(11)は「ヤンバルクイナを沖縄で直接見てみたいと思った。トートバッグは色が薄くなったが、自然な感じがいい」と満足そうに語った。
ワークショップは両地域開催。6月には奄美博物館の平城達哉学芸員が沖縄こどもの国で、ルリカケスやオオトラツグミなど奄美の生き物について講話する予定。