徳之島で初の模擬ナイトツアー
2018年08月19日
環境省徳之島自然保護官事務所は18日、天城町役場で徳之島の森を再現した模擬ナイトツアーを開いた。島内から親子連れなど30人が参加。徳之島に生息する希少な動植物の生態を学び、自然保護の重要性について理解を深めた。
奄美群島国立公園自然ふれあい事業の一環で、気軽に徳之島の自然を体験、学習してもらおうと初めて企画した。模擬ナイトツアーを前に、同省が制作した徳之島に生息する希少動植物などを紹介するビデオを視聴。ガイドは町自然保護専門員の岡崎幹人さんが担当した。
ナイトツアーのコースは全長約50メートル。リュウキュウコノハズクやトクノシマトゲネズミなどの剥製や写真が、鳥やネズミ、両生類など種類ごとに並び、岡崎さんがライトで照らしながら、1種類ずつ生態を解説した。
アマミノクロウサギコーナーでは、巣穴を再現した箱をのぞき込んだり、ふんの臭いをかいだりする参加者も。岡崎さんは最後にクロウサギが野生化した猫(ノネコ)に捕食されている写真を紹介し「山に猫を捨てることは希少動物だけでなく、生きるために獲物を捕まえないといけない猫にとっても良くない。最後まで家で飼ってほしい」と訴えた。
母親と参加した小学6年生の児童は「徳之島の森は夜になると、いろんな動物が動き出して楽しそうだと思った。夜の森に行ってみたい」と話した。
同事務所は、実際の森でのナイトツアーも本年度中に実施する計画。