秋の森に清そな花/リュウキュウスズカケ
2014年10月28日
環境省のレッドリストでごく近い将来絶滅の危険度が極めて高い「絶滅危惧IA(CR)」に分類されるリュウキュウスズカケが奄美大島の森を彩っている。ゴマノハグサ科の多年草。草むらを縫う茎から穂状の清そな白い花が伸び、秋の深まりを告げている。
「奄美の絶滅危惧植物」の著者・山下弘さん(62)によると、喜界島、沖縄本島にも分布する。開発などで多くの自生地が消失した。奄美大島では現在、龍郷町役場や奄美市の地主などが刈り取ってしまわないように自生地の保存に努めている。同島の花は太平洋側では赤みを帯びるという。