〝奄美からきたノネコたち〟 パネル展で適正飼育訴える 東京・渋谷

2021年07月14日

3日間で148人が来場した「奄美からきたノネコたち」展=11日、東京・渋谷区

  犬猫の殺処分ゼロを目標に活動を続けているNPO法人ゴールゼロ(代表齋藤朋子獣医師)は9~11日の3日間、東京・渋谷区のギャラリーで「奄美からきたノネコたち」と題したパネル展を開催した。奄美大島で捕獲されたノネコ(野生化した猫)が首都圏を中心とした里親に引き取られ成長する様子を写真と文章で解説。40枚のパネル(42匹)を通して猫の適正飼育を訴えた。

 

 会場となったギャラリーには、会期中の3日間に148人が訪れた。会場で解説した同法人のメンバーで東京都動物愛護推進員の墨田由梨さん(60)は「奄美ノネコセンター(奄美市名瀬)に収容された猫をボランティア仲間が引き取り、医療ケアや人なれ訓練、里親との縁結びを行っている。現在までに144匹の譲渡を終えた。自然破壊もノネコ問題も人間に起因している」と話し、「飼い主がいない猫が生まれないようにすることが必要だ」と訴えた。

 

 都内から来場した女性(40代)は「奄美から羽田までの猫の輸送費が1匹当たり6000円程度必要だと知った。保護された直後は、牙をむいて挑戦的な表情をしていた猫が、里親の元で飼育され穏やかな顔になっていたのが印象的だった」と感想を語った。