ルリカケスが子育て中 物置に営巣、ひな3羽 龍郷町の事業所

2022年04月17日

物置内の巣で育つルリカケスのひな鳥と寄り添う親鳥=16日、龍郷町大勝

国指定天然記念物のルリカケスが、龍郷町大勝の生活介護事業所カラフル(松原勇太所長)の玄関脇にある物置で子育てをしている。ひな鳥3羽に親鳥が寄り添っており、職員らはそっと見守りながら巣立ちの時を待っている。

 

物置は職員ら手作りの木製で、1月に完成したばかり。ルリカケスは屋根の隙間から出入りし、棚の上に置かれていたトレーに巣を作って産卵。今月11日までにふ化した。

 

4年前の事業所開設以来、身近にルリカケスが巣を作ったのは初めてで、職員らは大歓迎。ひな鳥の成長を観察し、報告し合うのが最近の楽しみだという。職員の澤菜津美さん(36)は「アットホームな雰囲気がルリカケスにも伝わったのかな」と目を細めた。

 

ルリカケスは奄美大島と加計呂麻島、請島に生息するカラス科の野鳥で鹿児島県鳥。体長約40㌢で青紫と赤茶色の羽毛が鮮やか。2~5月は繁殖期に当たり、ふ化から25日前後で巣立つ。