ガヤマキで無病息災 旧暦5月5日の伝統行事 瀬戸内町木慈
2018年06月19日
芸能・文化
○…旧暦ゴガツゴンチ(5月5日)に当たる18日、瀬戸内町加計呂麻島の木慈集落(小田悦郎区長、6世帯)ではガヤマキなど伝統料理を作って食べ、無病息災を願った。垣漁で使う石垣を修復する「垣起こし」は雨で中止となった。
○…同集落の小田貞子さん(82)宅ではこの日、餅米を炊いてかやの葉で包んだガヤマキとガッキョ(ラッキョウ)の赤ジソ漬け、アクマキを用意した。「親がしていたことを続けている。昔はショウブの葉を家の四隅の軒下に挿していたが、トタン屋根になってからは挿せなくなった。魔よけや健康を願う意味があったのではないか」と話した。
○…垣漁は、海岸に石垣を積み上げ、干潮時に逃げ遅れた魚を網で捕る漁法。木慈集落では現在、垣漁はしなくなったが、毎年旧暦5月5日に近隣集落の小学生も参加し、石垣の点検や崩れた箇所の修復作業を続けている。垣漁跡は町の文化財(記念物)に指定されている。