劇団「野生の島人」が初公演 与論島
2019年10月17日
芸能・文化
【沖永良部総局】与論島音楽ダンス劇団「野生の島人」の第1回公演(公益社団法人奄美大島青年会議所主催)が11日、与論町の砂美地来館であった。国内外で活躍するプロの演出家から指導を受けた地元の劇団員が情熱的なダンスや迫真の演技を披露し、訪れた約130人の観客を魅了した。
同劇団は、発起人で代表の沖隆寿さん(36)が地元で団員を募り、今年5月に立ち上げた。文化庁事業を活用し、世界的演出家の小池博史氏の指導の下、11人の地元劇団員が演劇やダンスの練習に日々励んでいる。
初公演のタイトルは与論島音楽ダンス劇「野生を編む島」。島の自然や文化を題材にした物語で、主人公の女の子が不思議な声に導かれ、現在よりも「人と自然が近かった時代」へとタイムトリップする。
出演者らはスローモーションのようなゆっくりとした動作による身体表現や、タップダンス、三線演奏なども取り入れたオリジナルのダンス劇を披露した。
「テレビやインターネットでは得られない、生々しい感動が舞台にはあると思う。頭で理解するだけの消費的なストーリーではなく、与論に暮らす人たちの感性の奥底に訴えかけることのできる舞台を目指し、活動している」と沖代表。初公演を終え、「道のりはまだ険しいが、この小さな島だからこそできる唯一無二の新しい芸術を創作していきたい」と活動への意欲を語った。