大島紬職人展始まる 反物、小物250点を展示奄・鹿合同で初、31日講演も 奄美市名瀬
2018年07月30日
芸能・文化
奄美・鹿児島の本場大島紬伝統工芸士会が主催する初の合同展示即売会「2018大島紬職人展」が29日、奄美市名瀬の市産業支援センターで始まった。両産地の伝統工芸士らによる反物や小物など約250点を展示。職人自らが会場に立ち、世界に誇る大島紬の魅力をアピールする。最終日の31日は日本伝統工芸士会の田畑喜八会長の講演会もある。無料。
職人展は大島紬の生産減や技術者の高齢化、後継者不足が叫ばれる中、職人が中心となって紬の魅力や可能性を発信しようという取り組み。反物のほかネクタイやショール、バッグ、タペストリーなどさまざまな作品が並んだ。
来場者は反物を体に沿わせて試着する「着装」を体験したり、職人から紬の歴史や製品のこだわりを聞いたりして、思い思いに紬と触れ合っていた。会場では紬糸の元になる繭から蚕を取り出す作業の実演もあった。
本場奄美大島紬伝統工芸士会の南愛子会長は「時代に合った多様な製品展開が求められている。大島紬の技術や価値を広く知ってもらうとともに職人同士の交流を深め、より魅力的な物作りにつなげたい」と話した。
展示会は午前10時~午後5時。31日の講演会は午後5時半開演で、田畑氏が「伝統工芸の現状と将来」のテーマで講話する。
問い合わせは電話090(8831)1806南祐和事務局長へ。