鮮やかに「奄美」表現 オリジナル紅型と写真展 県奄美パーク

2023年07月02日

芸能・文化

思い思いに作品を鑑賞する「奄美大島想装贈展」の来場者ら=1日、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館

奄美市名瀬出身の「奄美紅型(びんがた)」作家、漆原かおりさん(59)=神奈川県=らの企画展「奄美大島想装贈(そうすりー)展」が1日、奄美市笠利町の県奄美パーク田中一村記念美術館で始まった。漆原さんの手掛けた色鮮やかな帯や、ゆかりの作家による奄美の植物や本場奄美大島紬の写真を展示している。

 

漆原さんは本場奄美大島紬の織元の家に生まれ、紬の販売業などに従事。「華やかな装いにも似合う奄美らしさのある帯が欲しい」との思いから、約10年前に沖縄の伝統的染色技法の一つである紅型を学び始めた。制作するのは奄美の動植物をモチーフにしたオリジナル柄で、紬愛好者から好評という。

 

会場には漆原さんの作った帯と大島紬のコーディネートや、紅型の原図と型、制作工程を解説するスケッチブックなどを展示。このほか、親交のある藤野隆三郎さんが撮影した奄美の植物・花の写真と、県大島支庁着装クラブの女性らをモデルに、写真家の武部守俊さんが撮影したポートレートも並んだ。

 

初日はオープニングイベントがあり、あやまる会の子どもたちが島唄と踊りで華を添えた。紬姿の女性も多く、来場者たちは作品をじっくりと鑑賞しながらそれぞれの作家との交流を楽しんでいた。

 

企画展は17日まで(5日は休館日)。時間は午前9時~午後7時。最終日は午後4時まで。入場無料。問い合わせは電話0997(55)2635田中一村記念美術館へ。