「音楽と農業両立を」 禎一馬さん20周年記念コンサート 徳之島

2023年10月22日

芸能・文化

 結シアター手舞メンバーの友情出演で盛り上がった会場=20日、徳之島町文化会館

徳之島在住のミュージシャン、禎一馬さん(41)の音楽活動20周年を祝う記念コンサートが20日、徳之島町文化会館であった。島内外から会場満員のファン約650人が来場。踊りあり、笑いありのステージでオリジナル曲全20曲を歌い上げた禎さんは「これからは農業と音楽の両立を目指す。これまでもこれからもよろしくお願いします」とファンへ感謝した。

 

禎さんは天城町出身。県立徳之島高校を卒業後に上京し、独学で三線を学び、2003年ごろから音楽活動を始めた。関東を拠点に、沖縄料理店やライブハウスなどで活動を展開してきたが、昨年6月に徳之島に拠点を移して農業に従事しながら音楽活動を続けている。

 

 (上)と、ファンへ感謝を伝える禎一馬さん=20日、徳之島町文化会館

コンサートはファーストアルバムの表題曲「太陽(てぃだ)ぬ花」でスタート。禎さんは自身を含めた5人編成のバンドで徳之島を題材に作曲した数々のオリジナル曲を披露。自身が楽曲を提供している島唄ミュージカル「結シアター手舞」メンバーも友情出演し、島民おなじみの「ユイの島」では会場が一体となって盛り上がった。

 

ケンムン役で友情出演した結シアター手舞の𠮷田琳音さん(樟南第二高校3年)は「禎さんはミュージカルに曲を提供してくれるだけでなくきょうのような発表の場もつくってくれる。私たちにとって優しくて頼りになる先輩。これからも全国を飛び回って徳之島の魅力を伝えてほしい」とエールを送った。

 

現在、サトウキビ、マンゴー、バレイショの栽培を手掛けているという禎さんは「自分で作った作物を題材に歌を作るとか自分にしかできないような活動ができないか考えている。これからも島の人に楽しんでもらえる音楽を届けていきたい」と新たな目標を掲げた。