ピアノと弦楽の音色堪能 新進気鋭の音楽家5人共演 霧島国際音楽祭in天城町

2024年03月19日

芸能・文化

アンコールを含め全8曲の演奏で観客を魅了したジャンさん(後列)とフェスティバル・カルテット=17日、天城町防災センター

国内外で活躍する音楽家たちが出演する霧島国際音楽祭in天城町(町教育委員会主催)が17日、同町防災センターであった。トルコ出身のピアニスト、ジャン・チャクムルさんと、同音楽祭受賞者を中心とした弦楽4人組「フェスティバル・カルテット」が出演。新進気鋭の音楽家らが奏でる美しい音色が約360人の聴衆で満席の会場に響いた。

 

ジャンさんは2017年のスコットランド国際ピアノコンクール、18年の浜松国際ピアノコンクールで優勝。ヨーロッパを中心に演奏活動を展開する。フェスティバル・カルテットは吉村美智子さん(バイオリン)、清水燿平さん(同)、川邉宗一郎さん(ビオラ)、木村藍圭さん(チェロ)の4人がメンバー。

 

コンサートはフェスティバル・カルテットによるモーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でスタート。ジャンさんはショパン「幻想即興曲」を皮切りに5曲をソロで演奏した。第2部はショパン「ピアノ協奏曲第1番」で5人が共演。40分を超える大曲を演じ切るプロの技術と表現力で観客を魅了した。

 

2部終了後、町から地場産果物などのプレゼントがあり、ジャンさんは「初めて徳之島で演奏できてうれしかった。ありがとう」と日本語であいさつ。アンコールにシューマン「スケルツォ」を5人で演奏して観客へ感謝を伝えた。

 

演奏を鑑賞した柏木美波さん(亀徳小6年)は「ジャンさんの演奏は指の動きが速くて正確で音もすごくきれいだった。バイオリンやチェロの音色もとても美しくて楽しい時間だった」と感想を話した。