「須古鎌踊り」「稲すり踊り」披露 田検保育所

2020年12月28日

子ども・教育

ウンジョギに身を包み、掛け声をかけながら稲すり踊りをする田検保育所の女児=26日、宇検村田検の田検保育所

ウンジョギに身を包み、掛け声をかけながら稲すり踊りをする田検保育所の女児=26日、宇検村田検の田検保育所

 宇検村田検の田検保育所(津曲さつき所長、園児67人)は26日、田検中学校体育館でクリスマス発表会を開いた。5~6歳児の年長・きりん組21人は、村の伝統舞踊に初挑戦。大人たちが用意した絣(かすり)や浴衣の衣装に身を包み、男児が「須古鎌踊り」、女児が「稲すり踊り」を披露。保護者らはビデオカメラを回しながら拍手を送った。

 

 新型コロナウイルスの影響で、屋外活動や地域との交流が制限される中、宇検村の文化を見直す機会を増やそうと企画された。女児が挑戦した「稲すり踊り」は芦検集落に伝わる村指定無形文化財。毎年、芦検集落の豊年祭で婦人団が奉納している。男児が挑戦した「須古鎌踊り」は100年以上前から須古集落に伝わる踊りだが、踊り手不足で一度途絶えた。現在は保存会が復活させ取り組んでいる。

 

 男児らは鎌を抱えたり、振り回したりしながら「サア、サア、サア」と勇ましい掛け声を上げながら踊った。女児はウンジョギと呼ばれる農作業着に身を包み、鍬で田んぼを耕すしぐさや、ざるをふって精米する様子などを見事に演じた。

 

 会場で孫たちの演舞を見守った宇検集落の会社員男性(62)は「すばらしい。大人に負けない細かいしぐさに驚いた。かわいらしいだけでなく、感動して涙が出た」と笑顔で話した。

 

保育所の職員が手作りした子ども用の鎌で勇壮に「須古鎌踊り」を舞う田検保育所の男児=同

保育所の職員が手作りした子ども用の鎌で勇壮に「須古鎌踊り」を舞う田検保育所の男児=同