オーバードーズの危険性学ぶ 沖永良部高で講演会

2024年11月22日

子ども・教育

 

 

「オーバードーズ」をテーマに講演した松瀬珠美さん=19日、知名町の沖永良部高校)

近年、社会問題となっている薬の過剰摂取「オーバードーズ」に関する講演会が19日、知名町の県立沖永良部高校(德留健作校長、生徒236人)体育館であった。学校薬剤師の松瀬珠美さんを講師に、オーバードーズの危険性や正しい使い方などへの理解を深めた。

 

講演会は沖高教育振興事業を活用し、全校生徒を対象に行われた。松瀬さんは、薬には主作用と副作用があることや過剰摂取の危険性などを説明。「オーバードーズが増加している背景に生きづらさがあり、若者がそれを乗り越える手段として薬を使ってしまう。もしオーバードーズしたいと思ったら相談して」と呼び掛けたほか、厚労省の相談窓口を伝えた。

 

後半は絵本「あなたのすてきなところはね」を朗読。生徒一人一人に、隣に座っている友達のすてきなところを葉の形をした付箋に書いてもらい、木の幹や枝が描かれた1枚の大きな紙に貼り付けてもらった。

 

出来上がった木を示しながら松瀬さんは「人には得意、不得意がある。不得意なところで頑張り過ぎて疲れてしまうよりも、自分が不得意だと分かれば、そこを『できません』『代わって』と言える勇気を持ち、自分の得意なところでそこをカバーしてあげたら。自分の弱みは誰かの強み。そう思って生きていたら楽しい生活が送れ、薬に手を出さなくても済むのかな」と話した。

 

2年の横山楽歩さん(17)は「薬はみんなを助けるものだと思っていたが、使い方を間違えたら危ないものだと改めて思った」と感想を話した。