ハブの生態や対処法学ぶ 120人参加、捕獲の実演も 子ども博物学士講座(龍郷町)

2023年06月18日

子ども・教育

生きたハブを使ったショーに興味津々な様子の児童生徒たち=17日、奄美市笠利町

2023年度龍郷町子ども博物学士講座(町教育委員会主催)の第2回講座「奄美の森の守り神~ハブ~」が17日、奄美市笠利町の原ハブ屋であった。町内の小中学生と保護者ら計120人が参加。2班に分かれて講義やショーを見学し、ハブの生態や出合った時の対処法などを学んだ。

 

講座は、子どもたちが実体験を通して奄美の自然や歴史、文化に触れ、地域の魅力を知ってもらうことを目的に毎年開催。さまざまな分野の専門家を講師に招いて年に6、7回実施している。

 

参加者らは講義で、ハブにかまれないために気を付けることや遭遇した時の適切な行動を学習。ハブの餌となるネズミが出ないよう家の回りを片付けたり、草を刈ったりと普段からできる対策に理解を深めた。

 

ショーでは、原ハブ屋の原良太さん(42)が専用の捕獲棒で生きたハブを捕まえる様子を実演。参加した児童生徒たちは迫力満点のハブを興味深そうに観察していた。

 

原さんはハブについて▽目と鼻の間の「ピット器官」で熱を感知する▽首の太さの15倍の大きさの生き物を飲み込むことができる─など特徴も説明し、「奄美ではハブのおかげで森の開発が進まずに自然が守られてきた。怖いだけの生き物ではないことも知って」と伝えた。

 

秋名小4年の重山圭吾君(10)は「小さいころに実際にハブを見たことがあり、びっくりしたのを覚えている。(かまれないために)1.5メートル以上離れることが分かった。これからハブを見掛けたら大人の人に知らせたい」と話した。