世界遺産、デメリットないか 奄美市、中学生ひかり議会
2019年08月21日
子ども・教育
2019度奄美市中学生ひかり議会が20日、市議会議場であった。市内12校の生徒会などから31人が参加。子育て支援や防犯・防災対策、世界自然遺産登録やごみ問題、伝統文化継承などさまざまな課題を取り上げ、市当局に質問した。
ひかり議会は市内の中学生が地域の現状や将来について考え、模擬議会の体験を通して市政について理解を深める狙い。名瀬中3年の田代豊秀さん(14)が議長を務め、生徒たちは各学校代表として質問。担当部長らが答えた。
生徒からはA「世界自然遺産に登録された際のデメリットやそれに対する対策はあるか」、B「観光地や公園などへのごみ箱の設置は検討しているか」―などの質問が多く上がった。
市当局はAについて「多くの人が訪れることで自然環境に影響を及ぼす恐れがある。利用ルールの導入で環境保全と利用の両立を図っている」とし、Bについては「景観の悪化などを理由にごみ箱の設置はしておらず、予定もない。ごみは持ち帰ることを推奨する」などと答弁した。
若者の郷土離れや過疎化対策の質問もあり、郷土離れについて市当局は▽島に残りたい、帰りたい人を対象に中心市街地での新規開業支援▽集落活性化に向けた市民協働のまちづくり―などに取り組んでいるとした。
質問した小宿中3年の岡山志穂さん(14)は「対策を取っていることに安心した。これからは積極的に地域行事に参加したい」と話した。