丸亀製麺がやってきた! 児童の〝うどん愛〟結実 龍郷町大勝小

2022年03月06日

子ども・教育

来校した丸亀製麺のうどんを頬張る前田君(右)ら児童たち=5日、龍郷町の大勝小学校

「この世界にうどんをきらいな人はいないと思っています」。夏休みの作文に〝うどん愛〟をつづった龍郷町の大勝小学校4年、前田宇暁君(10)のもとに、讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」がやってきた。サプライズで来校した同社の関係者が5日、同小の児童らにうどんを振る舞った。来島を熱望していた前田君は「うれしい。おいしい。何杯でも食べられる」と喜んだ。

 

記念撮影する丸亀製麺関係者と大勝小児童ら=5日、龍郷町の同校

丸亀製麺は2000年創業。「今日も打ち立て、つくりたて」をコンセプトに、提供するうどんは各店舗で製麺している。本社がある東京都を中心に全国で約830店舗を展開し、海外にも進出。奄美群島内には店舗がない。

 

前田君は昨夏、父と2人で県本土へ行き、念願だった丸亀製麺のうどんを食べた。後に書いた作文で「幸せな気分」「やっぱりうどんは最高」「いつか奄美にも丸亀製麺ができてほしい」と、当時を振り返った。

 

担任の栗林伸明教諭が同本社にこの作文を送ったところ、返信で「キッチンカーで奄美に行き、うどんを提供したい」と打診があったという。

 

無償提供で限定200食。キッチンカーの来校は前田君ら児童に伏せたまま、4日にサプライズで発表した。5日、校庭にキッチンカーの「丸亀製麺」がオープンすると、児童親子らが列を作り、奄美で味わえない讃岐うどんを満喫した。

 

スポーツ少年団に所属する前田君はサッカーの試合を終えた後、同校庭に駆け付けた。うどんを受け取るなり黙々と頬張り、満面の笑み。「奄美で食べられてうれしい。お店ができたらいいのに」と話した。

 

その様子を見ていた父の一さん(44)は「どの飲食店でもまずうどんを注文するし、夕食でもうどんを食べたがる。きょうもサッカーの試合より、丸亀製麺の話ばかり」と笑った。

 

来校した丸亀製麺関係者の中には、同社で最高位の製麺職人「麺匠」と呼ばれる藤本智美さん(60)の姿も。前田君にうどんを振る舞い、「喜んでもらえてうれしい。『たかがうどん、されどうどん』と実感している。また来たい」と話した。