奄美の生活文化を探求 ボランティアしながら 京都の学生が市長表敬
2024年04月20日
子ども・教育
授業の一環で奄美大島を訪れ、島の生活文化などを学んでいる京都精華大学国際文化学部人文学科(京都市)の学生たちが19日、安田壮平奄美市長を表敬訪問した。「島尾敏雄」や「奄美の写真と食」、「黒糖焼酎」など各自のテーマについて紹介。滞在中に感じた人と人のつながりなどにも触れながら、安田市長と意見を交わした。
同学科では3回生を対象に体験型授業「長期フィールドワーク」を開講。13あるテーマの中から奄美を調査地に選んだ4人が、7日から約1カ月間島に滞在し、島内の農園やラジオ局、飲食店でボランティアをしながら、島の文化や生活様式などを学んでいる。
19日は4人のうち3人が市役所を訪問。奄美ゆかりの作家・島尾敏雄の代表作「死の棘(とげ)」を読み調査テーマにしたという正親(おおぎ)夏子さん(21)は「島尾敏雄の描く奄美が面白い。戦後直後と現代の違いを自分の目でも確かめて言語化したい。(島に滞在し)人と人のつながりが濃く、見返りを求めず与え続ける土地柄が都会と全然違う」と語った。
安田市長は「奄美にはSDGs(持続可能な開発目標)という言葉ができる前からそういう思想が根付いている。自然と街が隣り合わせで、いろいろなテーマが見つかると思う」と期待した。
この日は、授業を担当する末次智教授と、企画や受け入れに協力した奄美市名瀬の久留ひろみさんも同行した。