奄美の高校探究連合体が大賞 高大連携、サミット評価 教職員支援機構NITS
2025年03月09日
子ども・教育

オンライン授賞式に出席した奄美群島高校探究コンソーシアムの貴島邦伸会長(右)と中渡瀬将之事務局長=7日、奄美市名瀬の大島高校
独立行政法人教職員支援機構(NITS=ニッツ)主催の第8回「NITS大賞」の審査が先月あり、奄美群島高校探究コンソーシアム(貴島邦伸会長・大島高校長)が最高賞に当たる大賞を受賞した。大学との連携や、群島内すべての高校が集い探究・研究活動の成果を発表する「高校生サミットIN奄美」の取り組みなどが評価された。
NITS大賞は、学校をとりまく課題解決に向けて実践した学校関連の団体や個人の取り組みを広く募集し、表彰・公開することで、教育現場に優れた取り組みを普及させる目的で2017年に始まった。今回は全国から93点の応募があり、大賞、準大賞各1点、優秀賞6点、入選3点が決まった。
同コンソーシアムは群島内外の高校生の交流促進や、奄美の課題解決へ向けた研究を深め、イベントやデータベースを通して高校生が大学などの研究者の知見に触れる機会創出のため昨年3月に設置された。
NITS大賞へのエントリーテーマは「オール奄美で取り組む人材育成~南北200Km奄美の高大連携及び高校間交流~」。▽解決すべき課題▽目標・方針▽活動内容▽取り組みの過程▽活動の成果―をシートにまとめ、1次審査通過後、10分間のプレゼン動画を作成して2次審査に合格し、大賞に輝いた。
コンソーシアムの実践に対し、審査員は①大学との連携が難しい環境の中、研究者との対面交流の仕組みを構築したこと②離島ならではの関係人口創出や高校生同士の対話やイベントを生み出し、探究意欲が深まり学びの幅が広がったこと③地域全体で協力して主体的な学びを育む姿勢―を高く評価した。
オンライン授賞式は7日にあり、奄美市名瀬の大島高校から参加した貴島会長は「感激。今後も奄美群島の高校生が自信と誇りを持って学びを深めていけるよう、コンソーシアムの充実を図りたい」とコメントした。
NITSは10日、今回の入賞作品11点の発表動画と、応募のあったエントリーシートをホームページで公開する。