奄美市と龍郷町の4校に黒板アート
2019年08月02日
子ども・教育
武蔵野美術大学の学生による「黒板ジャック」が1日、奄美市と龍郷町の4小学校で披露された。美術を通して子どもたちと交流する「旅するムサビプロジェクト」の一環。夏休みの登校日だった児童らは、突如現れた巨大な黒板アートに驚き、目を輝かせて見入っていた。
アートは奄美市笠利町の屋仁、龍郷町の秋名、円、赤徳に出現。制作した学生4人は、1枚に約8時間かけ、4日間で計16枚の作品を描き上げた。
秋名小学校(平田郁夫校長、児童21人)では、各学年の教室と理科室の4枚が児童たちを迎えた。5、6年生の教室を担当した清水凜平さん(18)の作品は、天使の羽。児童が左右に大きく広がる羽の中央に立つと背中の辺りから羽が生えたように見える。
清水さんは「黒板と児童がそろって一つの作品になるようにした。活動の目的はアートの面白さを伝えることだと思う。見て楽しむだけでなく、写真を撮って空間として楽しんでもらえたら」と話した。
天使の羽が一番のお気に入りという2年の西田天明君(7)は「教室に入った瞬間びっくりしてうまさに感動した。色がきれい。写真を撮ってもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。
円小学校(徳永順美校長、児童4人)には音楽室と理科室、多目的室に4枚の作品が登場。自分の体より大きな「キャンバス」に描かれたチョークだけのアート作品に、児童らは黒板に触れようとしたり、一緒に描き加えようとうずうず。3年生の姫野千葵さん(8)は「チョークだけでこんなに立体感や透明感を出すのがすごい。消すのがもったいない。わたしも描きたい」と話していた。