子どもたちの交流機会を タイの初等学校職員来島 互いの文化などへ理解深める 沖永良部島

2024年09月11日

子ども・教育

訪問団によるタイの踊りの披露もあった出前授業=9日、知名町

【沖永良部総局】タイのアヌバーン・トーンウン初等学校のスラ・ブンミー校長(79)ら教職員4人は9日、知名町立下平川小学校(西啓亨校長)を訪問し、出前授業を行った。タイの同校児童とのオンライン交流も行い、互いの言語や文化への理解を深めた。

 

訪問団はタイと日本の子どもたちの言語文化交流を目的に、5~14日の日程で初来島。タイ語を専門とする神田外語大学の冨岡裕特任准教授が引率し、通訳も担当した。

 

出前授業は3年生10人を対象に行った。冨岡特任准教授がタイの風景や言葉、食べ物などについて写真を見せながら講話。クラトン(灯籠)の説明では、訪問団の1人がクラトンを持った踊りを披露した。タイの子どもたちとのオンライン交流では、互いに国の気候や給食メニュー、アニメなどについて質問し合ったほか、下平川小児童が集落伝統の棒踊りを踊って見せた。

 

昼休みを利用し、タイの民族衣装や楽器、生活用具などの展示会もあり、多くの児童が衣装を試着したり、楽器を演奏したりしてタイの文化を学んでいた。

 

清水恵花さん(9)は「楽しかった。(オンラインで)初めて会ったのに、最後は互いに友達みたいに手を振って別れられた」、元榮琉蓮君(9)は「タイにも沖永良部島みたいに方言があることを初めて知った」と感想を話した。

 

出前授業を終え、同初等学校マネジャーのカノックオーン・ブンミーさん(44)は「感動している。日本の先生たちは子どもたちのために細かいところまで準備し、心遣いをしている。子どもたちは非常に秩序、規律を持って行動しているし、生きる上での知恵などを小さい頃から身に付けていると感じた」と話した。

 

訪問団は13日までに、下平川小を含めて島内計7校で出前授業や交流活動を行う予定。