宇宙の神秘に大興奮 国立天文台の梅本博士が講話 加計呂麻、請、与路3島合同授業
2019年01月26日
子ども・教育
国立天文台の天文学者が出張授業を行う「ふれあい天文学」が25日、加計呂麻島の伊子茂小中学校であった。集合学習の一環。加計呂麻島、請島、与路島から7校の児童生徒約60人が参加して壮大な宇宙の神秘について思いを膨らませた。
国立天文台野辺山宇宙電波観測所の理学博士・梅本智文さん(57)が講師を務めた。梅本さんは、小学生には「宇宙の広さを知ろう」、中学生には「地球以外に宇宙に生命はいるか?」をテーマにそれぞれ講話。天文学の観測データや理論的モデルを見るためのソフトウエア「Mitaka」の映像を駆使し、宇宙の構造や天体の位置を紹介した。
さらに、身近なもので星までの距離を知るため、太陽を7㌢と仮定。地球は0・6㍉の大きさで太陽から約8メートル、めい王星は約300メートルの場所にあり、一番近いケンタウルス座アルファ星までは約2000キロ、奄美市名瀬から中国の北京ほどの距離があると説明。子どもたちからは驚きの声が上がった。
与路小4年の福井李央さん(10)は「星を拡大したりする映像が見られて楽しかった。星っていっぱいある。空を眺めてみたい」。秋徳中3年の濱田恵鈴華さん(14)は「星が大好き。太陽系の銀河以外にもたくさんの銀河があって、私たちはその地球の中のちっぽけな存在なんだなと考えさせられた」と話した。
梅本さんは「天文学に限らず、研究の楽しいところは謎を解明した瞬間に新たな謎が見えてくるところ。私も中学生の時に星に興味を持って天文学者になった。夢を持ち続け、決して諦めないことが大事」と話していた。