愛読書の魅力プレゼン 大島高校
2020年07月10日
子ども・教育
奄美市名瀬の県立大島高校(竹井俊久校長、生徒736人)で9日、愛読書の魅力を発表する「ビブリオバトル」(知的書評合戦)があった。生徒たちはお薦めの一冊を手に、同級生や先輩、後輩らへ熱のこもったプレゼンテーションを展開。紹介された本の中から一番読みたいと思った「チャンプ本」を投票で決定した。
ビブリオバトルは2007年に京都大学情報学科で考案されたイベント。大島高校は生徒が本に親しむきっかけづくりやプレゼンテーション力を磨くことを目的に、12年から毎年開催している。
バトルは学年混合で24教室ごとに実施。生徒たちはまず5~6人の班に分かれて予選を行い、班の代表者が教壇に立って3分間で愛読書をアピールした。紹介された本は物語やエッセー、伝記などさまざま。印象に残った一節を抜き出したり、登場人物や挿し絵、装丁などについて熱く語ったりと個性豊かに本の魅力を伝えた。
3年生の橋口結さん(17)は「性分化疾患」と「性同一性障害」の当事者や家族らを追ったノンフィクション「境界を生きる│性と生のはざまで」(毎日新聞・境界を生きる取材班著)を紹介。
「生まれたときから決まっていることが当たり前とされている性別について、悩み傷ついている人がいる。社会的な理解が進んでいない中、当事者でない人こそ読むべき一冊」と語り、投票で教室のチャンプ本に選ばれた。
同校は今後、各教室の代表者24人から3人を選出し、11月に鹿児島市で開催予定の県高校生ビブリオバトル大会(県教委主催)に出場する。