災害対策など当局ただす 奄美市、中学生ひかり議会
2020年08月20日
子ども・教育
奄美市内の中学生が市議会一般質問を疑似体験する「ひかり議会」が19日、奄美市名瀬の市議会議場であった。市内12校(計約1200人)の代表18人が参加。「市議会議員」として議席に座り、自らの視点で捉えた市政の課題について、市当局に質問をぶつけ、議会の仕組みや市政の現状について理解を深めた。
中学生に地域の現状や将来について考える機会を設け、生徒会活動などに生かす目的で、今年で7回目。佐多勇飛さん(金久中3年)が議長を務め、議事を進行。「議員」たちは、学校周辺の環境整備や災害対策、自然保護や新型コロナ対策まで、多岐にわたる質問を繰り広げた。
大川中の持永彩星さん(3年)は防災対策について「2年前に大川中の図書館が台風被害に遭った。今、奄美市のホームページに掲載されているハザードマップは見づらい。更新はどうしているか。インターネット環境にない住民へはどう対応しているか」と体験を踏まえて質問。市当局は「現在制作中。英語表記も加えて分かりやすくする。ネット環境がない高齢者などには冊子を配る予定」などと答弁した。
全校生徒に事前にアンケートを実施し、質問を準備したという持永さんは「あまり緊張せずに質問できた。冊子は高齢者に読みやすくなっているか、もっと質問をしたかった」と話した。議事進行した佐多さんは「緊張したが後半は慣れた。議長席からの眺めは絶景だった」と語った。
ひかり議会は、学校関係者や市議会議員など約50人が傍聴。議会に出席した朝山毅市長は「立派な質問で非常に頼もしく感じた」と評価した。