社会生活に理解深める 奄美で働く6人が講話 大島高校
2022年12月22日
子ども・教育
奄美市名瀬の県立大島高校(黒木哲二校長、生徒662人)で21日、地元の職業や社会人生活に理解を深める特別講座があった。奄美大島で行政や医療、製造、卸売り、情報技術など各分野に携わる官民6人を講師に迎えて話を聞き、生徒たちは高校卒業後のイメージを膨らませた。
県が毎年実施する「かごしま〝職〟の魅力発見プロジェクト」の一環で、県内で働く意識の醸成や進路決定の後押しなどを目的としている。生徒が主体的に取り組む授業「総合的な探究の時間」の学習内容の参考にもなるよう、専門的な知識を学ぶ狙いもある。
行政分野からは瀬戸内町立図書館・郷土館職員の里朋樹さん(32)が登壇。同町出身で大島高校卒業生の里さんは、大学時代を含む10年近い関西生活を経て2017年、同町役場へ就職。主に歴史・文化継承に関わる業務を担い、唄者としても活動している。
講話で里さんは奄美大島をめぐる歴史や島唄の特徴について、日本本土や沖縄と対比させながら解説。自らの学生時代を「何も考えずに過ごしていた」と振り返った上で「資格取得は大事だと感じている。高校では支え合える仲間と思い出をつくって」と激励した。
里さんの講座を受講した2年、久野颯斗さん(17)は「好きなことを仕事にできているように感じた。奄美の公務員は地域に密着した存在という印象。高校卒業後の具体的なイメージはまだないが、奄美で働くことも考えたい」と話した。