阿室小中で立志式 宇検村

2020年02月09日

子ども・教育

阿室小中学校の立志式=8日、宇検村

阿室小中学校の立志式=8日、宇検村

 宇検村の阿室小中学校(大庭新吾校長、児童生徒18人)で8日、立志式があった。唄者の前山真吾さん=奄美市名瀬=が講演し、「思い続けること、行動に移すこと、きついときは人に頼ることが大事。自分を信じて前向きに頑張って」とエールを送った。

 

 児童生徒や教職員、保護者や地域住民ら約60人が参加した。同校唯一の中学2年生・栄晃輝さん(14)は山村留学生。同校に来てから島唄に興味を持ち始め、三味線にはまったという栄さんのため、同校音楽講師の城昭久さんが自身の教え子である前山さんに講演を依頼した。

 

 前山さんは「シマの音色に導かれて」と題し、自身が島唄を始めた経緯などを説明。「島唄を通していろんな出会いがあった。人生の財産は出会いと経験。諦めなければ夢はかなう」などと語った。また、生徒のリクエストを受けて「朝花節」「嘉徳なべ加那節」などを熱唱。栄さんと一緒に「ワイド節」を歌う場面もあった。

 

 栄さんは「宇検村に来て三味線に出合ったことで音楽への興味が深まった。将来はミュージカル俳優か路面電車の運転手か。夢がはっきり決まったらその道を突き進みたい」と述べた。

 

 講演では、同村阿室出身で奄美の島唄をベースにした交響曲「交響譚詩ベルスーズ奄美(奄美の子守唄)」を作曲した故山畑馨さんをしのぶ追悼セッションもあり、2018年の公演で共演した前山さん、城さん、地域住民らが「椎や実るな」を合唱した。