SDGs、ゲームで理解 地方創生を学ぶ出前授業 古仁屋高校
2023年01月27日
子ども・教育
瀬戸内町の県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒82人)で26日、持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ出前授業があり、地方創生事業を手掛けるおもろいカンパニー合同会社(本社・東京都)の代表者らが講師を務めた。生徒らはSDGsをテーマにしたカードゲームに挑戦。官民が対話を通じて地域の発展を目指す過程を体験した。
授業は中国通信機器大手の日本法人、ファーウェイ・ジャパンが主催するICT教育プログラム「未来の種JAPAN」の一環。奄美大島での開催は今回が初めて。
カードゲームは、架空の町の12年後を見据えた地方創生がコンセプト。参加者は住民と行政の役割に分かれて、各種事業や人材、予算などが示されたカードを駆使してプレイする。「人口」「経済」「自然」「暮らし」の4項目のポイント数で町の発展度合いを判断する。
生徒らは、役割ごとの目標達成や町全体の発展に役立つカードを使ってさまざまな事業を展開。人材の交換や予算の確保などをめぐって、全体で協力・交渉を重ねながら地域活性化を図った。
結果は、「自然」の項目では高得点を稼いだものの「人口」は大幅に減少した。2年生の堺柚葉さん(17)は「利益を気にしてしまったが、目先のことだけ考えてはいけないと分かった。SDGsをより身近に感じることができた」と振り返った。
おもろいカンパニー合同会社の塚田直一さん(45)は「SDGsで掲げられる『誰一人取り残さない』を、ゲームだけでなく現実社会でもトライする気持ちを(生徒たちに)持ってほしい」と語った。