奄美の宝を守ろう 瀬戸内町こども世界自然遺産講座

2022年08月27日

子ども・教育

アカマタの持ち方を学ぶ子どもたち=26日、瀬戸内町古仁屋

瀬戸内町主催の2022年度第1回こども世界自然遺産講座が26日、同町のきゅら島交流館であった。町内の小学4年生~中学2年生10人が受講し、奄美の自然を地域全体で守っていく世界自然遺産登録の意義や、身近に生息する希少な生き物の保護の重要性などについて理解を深めた。

 

町教育委員会が18年度に始め、昨年度から町水産振興課に主催をバトンタッチ。昨年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、今年度は10月も合わせて2回開催する予定。

講座は奄美、沖縄の世界自然遺産登録に興味を持ち、自ら考え行動できる児童・生徒を育成することが目的。

 

この日は環境省奄美野生生物保護センターのアクティブレンジャー白石大晴さん(20)が世界自然遺産について、奄美海洋生物研究会の木元侑菜さん(31)が奄美の身近な生き物についてそれぞれ解説した。

 

白石さんは世界自然遺産登録の定義を説明した上で奄美の自然の多様さや固有種を紹介し、ロードキル(交通事故死)などの問題についても言及。「島全体が動植物の大切なすみかになっている。奄美の宝を協力して守っていきましょう」と語りかけた。

 

木元さんは「生き物を友だちと思うことが守ることにつながる」と強調し、写真や動画も用いて、奄美大島に生息する生き物をユーモラスに説明。参加者は、実際にリュウキュウカジカガエルが周囲の環境によって体の色を変える様子を観察したり、奄美群島に生息する無毒の蛇アカマタの持ち方にも挑戦した。

 

同町古仁屋から参加した平瀬さくらさん(10)は「アカマタは思ったよりも柔らかかった。学んだことを生かして動物や自然を守っていけるように意識したい」と目を輝かせた。