「Net119」3月運用開始へ 大島地区消防組合
2020年01月19日
政治・行政
大島地区消防組合消防本部は3月1日から、聴覚、言語障がい者らが音声なしで携帯電話から119番通報できるシステム「Net119」(ネット119)を運用する。奄美群島では初の導入。通報者は画面操作だけで救急や火事を知らせ、居場所を伝えられるようになる。
同システムは、2016年の障害者差別解消法施行に伴い、全国の消防機関で導入が進められている。県消防保安課によると、県内では鹿児島市消防局と大隅曽於地区消防組合がすでに導入し、複数の消防機関が20年度内を予定。徳之島地区消防組合は21年度以降、沖永良部与論地区広域事務組合は未定としている。
通報者は携帯電話で専用サイトにアクセスし、救急か火事かを選択。端末内蔵のGPS(全地球測位システム)機能により、消防機関に正確な居場所を知らせることができる。通報後は短文でやり取りするチャットを使用。スマートフォンに限らず、タブレット端末やフィーチャーフォン(通常:ガラケー)でも利用できる。
大島地区消防組合消防本部通信指令課によると、音声で伝えることが困難な人からの119番通報はこれまでファクスで受け付けることになっていたが、実際に利用されることはなかったという。
同システム利用には、事前に氏名や住所などを登録する必要があり、登録手続きの具体的な方法や開始時期は現在調整中。問い合わせは電話0997(52)0100大島地区消防組合消防本部。