さらなる発展と継承誓う 奄美市で復帰70周年記念祝賀会 国内外から250人
2023年11月12日
政治・行政
奄美群島日本復帰70周年記念事業実行委員会主催の祝賀会が11日夜、奄美市名瀬の集宴会施設で開かれた。奄美群島12市町村の首長や国内外の郷友会メンバー、地元経済団体、鹿児島県、国の関係者ら約250人が出席。参加者は当時の苦難と先人たちの情熱に思いをはせ、新たな時代の奄美群島の発展と、次世代への継承に向けて決意を新たにした。
大笠利わらべ島唄クラブによる祝い唄で開幕。記念事業実行委員長の安田壮平奄美市長は奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)の延長、拡充実現に向けて県・国と協議していると述べ、「変えてはいけない奄美の良さを受け継ぎ、さらなる発展へつなげていこう」と呼び掛けた。
斉藤鉄夫国交相は「世界自然遺産登録で多くの人を迎え入れながら自然と文化を守り引き継ぐという次のステージに立つ中、国交省も奄美の発展に全力で取り組む」と祝辞。塩田康一鹿児島県知事は「若い世代が復帰の記憶や奄美の伝統文化を受け継いでいけるよう、奄振法の延長拡充に向けしっかりと取り組む」と語った。
奥田末吉沖縄奄美連合会長の音頭で乾杯。ステージでは唄者の前山真吾さんと平田まりなさん、あやまる会の子どもたちによる島唄や、徳之島在住のミュージシャン・禎一馬さん、奄美大島出身歌手・城南海さんがそれぞれ歌を披露した。最後は会場一体で六調を歌い踊り、副実行委員長の高岡秀規徳之島町長の万歳三唱で会を締めくくった。
米国から来日し出席した南カリフォルニア奄美会の西元和彦会長(72)は「今日は多くの人が参加し祝う素晴らしい会だった。(同奄美会の)創立50周年に当たる2025年にはぜひ奄美からも多くの参加を願っている」と語った。