サトウキビ生産振興で知事要請 奄美・熊毛糖業労連ら5団体
2018年09月07日
政治・行政
奄美・熊毛糖業労働組合連合会(管野淳也中央執行委員長)など5団体は6日、鹿児島市の県庁に三反園訓知事を訪ね、サトウキビの生産振興や砂糖制度の経営安定対策を要請した。歴史的な低糖度に見舞われた産地の現状を伝え、農家や製糖会社への支援に協力を求めた。
鹿児島、沖縄両県の糖業労連関係者でつくる「さとうきび委員会」などから20人が集まった。17年産は収穫直前の台風で潮風害が発生した上、喜界島や徳之島、種子島で糖度が上がらず、生産者の手取り額が減った。
要請書は▽受託作業の組織化▽優良品種の早期開発▽土づくり支援―など8項目が柱。台風や病害虫被害などに対応する「セーフティーネット基金」の要件に低糖度が加わったが、本年度末までの時限措置のため延長の必要性を訴えた。
製糖工場の人手不足を補うため、人材確保や省力化につながる施設整備を国に働き掛けることも求めた。5団体は沖縄県訪問を経て農林水産省に要請する。
管野委員長は「気象災害に備えて制度を整えておく必要がある。同じ課題に直面する沖縄との連携を大事にしたい」と語った。