ソフトバンクと事業連携協定 徳之島町
2021年03月26日
政治・行政
【徳之島総局】徳之島町とソフトバンク(本社・東京都港区、宮内謙代表取締役社長執行役員兼CEO)は25日、「離島における教育課題解決およびSDGs未来都市推進」に関する事業連携協定を締結した。ソフトバンクのICT(情報通信技術)を活用して子どもたちの教育環境の充実を図り、人材育成に努める方針だ。
徳之島町とソフトバンクは2019年12月から、オンラインレッスンサービス「スマートコーチ」を活用した中高生の部活動の遠隔指導や、町内の小学校と全国の小学校をオンラインでつないだ防災に関する合同授業を実施するなど連携してきた。協定はソフトバンクのICT活用で町の学習環境の充実による教育の質を向上させ、住み続けられるまちづくりに努めることが目的で、期間は3年間。県内自治体との協定締結は初めて。
25日に町生涯学習センターで調印式があり、社会貢献活動を推進しているCSR本部の池田昌人本部長らソフトバンク関係者3人と高岡秀規町長、幸野善治副町長などが出席。新型コロナウイルス感染症対策で、会場とソフトバンクをオンラインで結び、画面を通じて署名などの手続きを行った。
連携内容は教育子育て支援の充実やSDGs未来都市推進などに関すること。具体的な取り組みとして、▽中高生を対象としたソフトバンクでのインターンシップの実施▽教職員のための「ベースボール型体育授業」研修会▽人型ロボット「Pepper」の人権教育│を予定している。
高岡町長は「子どもたちへの教育こそが地域振興への第一歩。教育環境の格差是正が最重要課題であり、今後子どもたちのために何ができるかソフトバンク社とともに考え、政策を具現化することで費用対効果を生み出すことが責務」と述べた。
池田本部長は「通常1年間の協定期間を3年間の長期にわたって結ぶことで、計画を立てながら未来づくりに取り組む体制を構築できることは心強い。子どもたちに新しい教育やサービスを体験していただき、未来を推進する教育を実現していきたい」と抱負を語った。
両者の事業推進に向け、町との意見交換や事業提案などを行う共創アドバイザーとして、ソフトバンクCSR3部参与の西郷隆子さん(58)を委嘱。西郷さんは「世界とつながるような人材を育成し、徳之島町と共に持続可能なまちをつむいでいきたい」と話した。