ロードキルは身近な問題 アンケート結果を公表 多くが「減速帯設置有効」と回答 JAFと環境省
2024年02月26日
政治・行政
JAF(日本自動車連盟)鹿児島支部は21日に、環境省奄美野生生物保護センターと共同で実施した野生生物のロードキル(交通事故死)に関するアンケート結果を公表した。奄美大島と徳之島では34%、両島外では54%の人が「乗車中に、野生生物が道路に出ていて危ないと感じたり、ひいてしまったりしたことがある」と回答し、ロードキルが身近な問題であることが顕在化した。
JAFと環境省では、国の特別天然記念物アマミノクロウサギのロードキルが近年増加していることを受け今年度、ロードキルを減らすことを目的に「奄美ゼロードキルプロジェクト」を発足。アンケートはその第一歩として昨年11月1日~12月31日、JAFのホームページを通して実施した。JAFがロードキルのアンケートを行うのは初。
アンケートはアマミノクロウサギが生息する奄美大島・徳之島(回答者168人)と両島以外(同7660人)の計7828人が回答。質問はロードキルの危険を感じた経験のほか、在住地域で見掛ける対策、有効だと思う対策など。両島内外で分けた質問もあった。対策について、奄美大島と徳之島では、減速帯の設置が一番有効とする回答が多かった。
JAFの担当者は「ロードキルの危険を感じたことがある人の割合が意外と多く、身近な問題であることが分かった。結果を環境省と議論し、ハード面とドライバーの意識の両輪で対策を考えていきたい」と話した。