亀徳港岸壁の整備要望を採択 3町議員や町長ら77人集う 徳之島三カ町議会議員大会

2025年02月13日

政治・行政

亀徳港岸壁の新設・延伸の要望を採択した徳之島三カ町議会議員大会と講師の大谷慧国立公園管理官(右)=12日、天城町防災センター

【徳之島総局】2024年度徳之島三カ町議会議員大会(同連絡協議会主催)が12日、天城町防災センターで開かれた。徳之島3町の議員と町長、議会事務局職員など77人が出席。3町合同の提出議題「亀徳港における耐震強化岸壁整備について」を採択し、5月に伊仙町で開催が予定されている奄美群島市町村議会議員大会へ提出することを決めた。

 

提出議題は徳之島町議会経済建設常任委員会の松田太志委員長が発表。▽悪天候による定期船接岸の困難▽荷さばき場の狭さによる荷役作業や利用者の安全性への懸念│などの理由を挙げ、「徳之島の海の玄関口である同港の耐震強化岸壁の新設・延伸整備を」と要望を提出。賛成多数で採択した。

 

大会にはオンラインで三反園訓衆院議員が参加し国政報告を行ったほか、地元選出の禧久伸一郎、寿肇の両県議が出席。禧久議員は改正奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)に沖縄との連携が盛り込まれていることを挙げ、「沖縄の議員との議員連盟を立ち上げる必要がある」と強調した。

 

3町長による来賓あいさつで高岡秀規徳之島町長は、南西糖業の糖蜜を輸送する船の故障により、輸送に遅れが出ていることに言及し「修理が遅れれば工場の操業を止めなければならない事態も起こり得る」と懸念を示した。

 

大会後は研修会があり、環境省徳之島管理官事務所の大谷慧国立公園管理官が「世界自然遺産登録後の現状と課題」と題して講演。「遺産地域は多くの法制度で守られるが、周辺地域を現地の体制でどのように管理していくかが重要課題」と説明し、行政・住民が関わる「協働型管理」の実現を求めた。