健康体験交流施設の再生検討 サウンディング調査に8社参加 奄美市名瀬
2023年08月23日
政治・行政
6月から休館となっている奄美市の健康体験交流施設「タラソ奄美の竜宮」の新たな活用・再生に向けたサウンディング型市場調査が22日、名瀬大浜の同施設であった。島内7社、島外1社の計8事業者が参加。市担当者の案内で同施設を見学し、その機能や老朽化などの状態を確認。活用のアイデアを検討した。
サウンディング型市場調査は、行政と事業者との対話を通じ、公共施設・用地の利活用事業に対する民間のさまざまなアイデアや意見などを把握するための調査。
活用事業のアイデアのほか、事業への参入意向や、参入する上での課題などを確認し、今後の事業化に向けた条件整理を行う。
「タラソ奄美の竜宮」は奄美群島振興開発事業の非公共事業を活用し、総事業費10億5千万円で整備。2006年の開館からウェルネスデベロップメント(東京都)が指定管理を続けてきたが、慢性的な赤字経営に新型コロナウイルス禍での利用者減も重なり、今年5月末で同社は指定管理から撤退した。
市は直営などによる早期再開を見送り、今後の施設の在り方については慎重に検討する方針を示しており、さらなる有効活用や持続可能な運営に向け、サウンディングを通じて民間の意見を幅広く取り入れながら、同施設の再生を目指す。
22日は市の担当者が、これまでの施設の利用状況やサウンディング型市場調査の趣旨を説明。参加事業者らはプールやレストラン、トレーニングルーム、地下のボイラー室、屋上などをくまなく見て回り、機械の故障や老朽化の具合、改修が必要な箇所などを確認していた。
その後の意見交換会は非公開。事業者側から寄せられた意見など、サウンディング結果は今後、市ホームページで公表するという。
市は今後もサウンディングを重ね、23年度中に施設の活用方針や、改修設計・工事などの発注方式を決定する。
また市は8月から、島民や旅行者向けに「大浜海浜公園にあったらいいなと思う施設」について、ホームページなどでアンケート調査も実施している。