命名権収入264万円 対象拡大へ相談受け付け 奄美市

2024年05月05日

政治・行政

ネーミングライツの導入で「アマホームPLAZA」の愛称で市民に親しまれている市民交流センター=4日、奄美市名瀬

奄美市が2022年度から導入しているネーミングライツ事業で、23年度の事業収入は4施設で計264万8千円だった。収入は施設の維持管理費として活用されている。市はすでに愛称が決まっている4施設に加え18施設について、ネーミングライツの事前相談を受け付けている。

 

ネーミングライツは事業者が命名権料を支払って、市が所有する施設の愛称を付ける権利。新たな市の財源となり、事業者は広告媒体としてネーミングライツを活用できる。

 

市は22年度から20施設を対象に命名権者を募集。これまでに、住用町の木工工芸センター(木工工芸みどりの里)、名瀬の奄美振興会館(奄美川商ホール)、名瀬運動公園の市民球場・ブルペン(奄美川商球場)、市民交流センター(アマホームPLAZA)の4施設の愛称が決定した。

 

アマホームPLAZAではホール空調設備の修繕、奄美川商ホールでは雨漏りのあった天井や給水設備の修繕を行うなど、事業収入を各施設の維持管理に役立てている。

 

プロジェクト推進課の担当者は「ネーミングライツ事業の収入を活用することで、施設設備の修繕などにこれまでよりも早く対応できるようになった。利用する市民にとってもメリットだと思う」と話した。

 

24年度は、名瀬の多目的屋内練習場(名瀬運動公園)と奄美市相撲練習道場の2施設を事業対象に追加した。

 

2024年度奄美市ネーミングライツ事業対象施設

ネーミングライツの募集は公表している対象施設ごとに事前相談を受け付け、応募が見込まれる場合、公募型プロポーザル方式で行う。命名権料は、施設ごとに希望使用料案(目安となる額)を設定しているが、その額を下回る提案も可能。提案する金額や愛称、事業者の経営状況などを基にネーミングライツ審査委員会で審査し、優先交渉権者を決める。

 

市は現在、事前相談のあった住用町の内海公園自由広場(希望使用料案は年間55万円)について、命名権者の募集申請を受け付けている。愛称に「内海」を含めることが条件。締め切りは5月10日。同月中旬ごろ審査を予定している。